僕の考えるアサーティブな言い方

 僕は介護施設で清掃をしています。モップ、トイレ掃除、洗面台掃除、補充などです。

 その洗面台で、一つの洗面台で、ボウルの全部の表面にワセリンが塗られていました。非常に取るのに苦労した。今考えると、ハンドペーパーよりトイレットペーパーの方が早く上手く取れるかなと思う。
 これをした人物は、介護士か施設入居者。

 僕は糞っ垂れと思いながらワセリンを取り除いていたので、介護士をとっちめる言葉が頭の中で反芻されていた。
 ワセリンを塗ったりしたのは誰でしょうか。止めて欲しいです。みたいな言葉。とっちめる言葉。やるかやられるかの考えが頭の中を占拠した。


 しばらく経って頭の中で思いついたのはこのような言葉だった。
☆☆ 介護士さん、あの洗面台のボウルの表面にワセリンが塗られていたのですけれど、どなたがやったかご存知でしょうか。取り除くのに苦労するので、どなたがやったかご存知でしたら教えて欲しいです。

 みたいな言葉。これとっちめるというより、相手とひとつの絵を共有する、相手とコミュニケーションするための言葉。これが僕の考えついた、アサーティブな表現です。本当のアサーティブはわからないけれど、僕の思いついた一つの答え、結論でした。

 相手と場を共有する、一つの絵を共有する、これアサーションに近い気がしますがどうでしょうか。
<おわり>