女性と縁を切ってしまって終わった。もう会うこともないだろう。

 こう書くとどう思われるかわからないけれど、僕を好きみたいな看護師さんがいた。その人が好きじゃないかと思ったのに気が付いたとき、僕は好みの身体じゃないので付き合うことはないなと突き放した感じで見た。そのあとその人は休んだりして、昨日退職されることになった。僕はまんじゅうを頂いて、食べて、おいしかった。まんじゅうを食べたころには時間も経過していて、僕の考え方も変わった。

 僕がこの施設で気になったのは、セクシャルな女性だった。でもその人を後ろからよく見た時、僕の好みの人じゃないなと思った。僕が手に負えるタイプではないと感じた。それと、僕の女性に対する思いも少し変わった。看護師さんを突き放してみたけれど、僕は女の人を身体で見ていた。でも、女性と結婚するとなると、付き合ってみて相性の良さというか、少し話してみてどんな感じか感じて、その感じ方で判断したいなと思った。身体を第一に女性を判断しなくてもいいのではないかと思うようになった。
 それで、看護師さんを排除した考え方も一回りして、また、看護師さんとも面を突き合わして話してみて、どんな感じか感じたうえで付き合ってみたいとか決めてもいいなと思うようになった。そう思ったのは、看護師さんが辞める日の一日前で、次の日まんじゅうを頂いた。僕にもらったわけではなくて、僕の部署に頂いた。
 だからまんじゅうを美味しくいただいて、その人の部署に行くと、別の看護師さんがいて、○○さんて今日辞められるんですよね、まんじゅう美味しかったです、と伝えた。その部署の人は、今○○さんはどこか周っていると思うよ、みたいに出払っているのを伝えてくれた。その別の看護師さんは伝えておくよといった。それを追いかけて居住者空間に行くつもりはなかった。僕は会えずじまいで、結局その会いたかった看護師さんと面と向かって話す機会はなかった。
 帰りの交通機関で、僕は負けたと思った。たぶん、看護師さんは覚悟を決めて辞めたろうから、僕と会うことはもうないだろう。その人はもうちょっと積極的に僕に来てくれればよかった。僕も身体目当てで女性を見ていた。そのことで、とんだ負け試合を組んでしまった。僕はまんじゅう美味しかったと言った時、その人がいたら、電話番号を聞くつもりだった。

 これを読んだ人は、なんだ、もてると思っている馬鹿野郎ののろけ話かよ、と思ったかもしれない。そういう面もあるだろう。僕の言いたかったのは、女性を見る目が一巡して、女性の身体目当てではなくて、話してみて、直に話して感触を持って、その感触で女性を判断したいと考え方が一回りした、という事が一番言いたかったことです。ただそれだけです。まわりくどい、どうという事のない話に付き合って頂き、ありがとうございました。<おわり>

別の話::

 男性ホルモン注射を受けました。泌尿器科の先生に精子を作る力が弱るのじゃないかと聞いたら、むしろ強くなるよ、みたいに言われた。
 スマホで前に読んだように、今回も調べて、やはり徐々に精子を作る能力は弱るようだ。それは嫌だ。一応子供を作る能力は残しておきたい。ここはこだわっている。ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン注射だと、精子を作る能力を残せるらしい。
 そういうことなので、もしその注射はしてやらないと言われたら、通っている泌尿器科へ行くのをやめて別のを探すことに決めた。

 母の四十九日法要をやった。お坊さんに経を読んで頂いた。母も喜んでいることと思います。一周忌の予定も入れさせていただいた。今日はお坊さんはのどの調子もよく、軽快なテンポでお勤めをしていらした。ありがたかったです。葬儀社の方は今回も親切だった。お金はかかった。葬儀関係は金額の桁が違う。僕の日当と比べると目が眩む。

 今週はゴミ回収をやっている。早起きで始発に乗って出かける。ゴミ回収も慣れてきた。慣れるとあまり怖くなくなる。重くても気にならなくなりつつある。