序の口マインドをいつも忍ばせていたい、負けてたまるか!糞食らえ!

 施設の食堂に、篠山紀信が撮影した在りし日の相撲写真が飾られている。

 ものすごい解像度の写真なのだけれど、取り組み写真ではなく、関係者の記念写真といった、相撲協会全員参加の写真なのでした。前のほうに幕内力士が陣取り、相撲関係者・呼び出し、事務方が真ん中に陣取り、一番最後が顔の小さいのが序の口だろう一番後ろに立ってカメラを見ている。

 今日は調子が悪かった。ぼくは、一番後ろに写っている序の口だとかのまなざしが気になる。幕内は地位も給与もよく待遇がいい人たち・スターな人たち。一番後ろの序の口は、まだ海のものとも山のものとも見分けがつかない、前のほうに立つ人たちを狙っている奴らだ。

 この序の口は、横綱を狙うかもしれないが、数%の成功者を除いて、辞めていく人たちだと思う。不安定な立場で、夢は大きく若いが、まだ力を証明されたことのない人たち。

 
 この序の口たちの眼差し、不安定な立場、何も証明していない立場の悪さ、そう、この序の口マインドが調子の悪い日には丁度良い。くそ、食らいついてやる。くそ、負けてたまるか。くそ、どいつもこいつも敵だらけで、糞食らえだ。みたいな序の口マインドをいつも覚えていたいし、実践したい、と調子の悪い日は序の口たちの眼差しを見て力を得る。最下層の立場にいることは、すべてを崩して前進していかなければならない。何から何まで動かし、かきわけて前に進むしかない。暗く、ギラツイタ目が相応しい・ふさわしい。