糸ほどき
2016年5月8日(日)
今日は作業所で、着物の糸をほどくのをやった。女の子の七五三の衣装のようだ。安い布で箪笥(たんす)にしまわれていたかび臭いようなにおいもするが、大事な衣装だったろう。
赤を基調にした、赤い糸を使う目出度く厄除け効果も期待されたろう。母親の女の子に対する気持ちがこもっていただろうと思う。
母親が縫ったのか頼んだかわからないが、娘の無事な成長の願いの品だろう。ほどくのは、母親の思いを逆回転させることだ。こちらも心を込めてやらないとバチが当たるぞ。丁寧にほどいていった。
先輩が使う布で、金曜日に穴を開けていたので謝った。丁寧にやりますと言った。もう少しで終わります。振袖の部分をやっています。ここは本体、身頃でしょうか、に縫い付けてある脇下のところがきつくなっており、切るのに苦戦した。ほどけないようにしてあるのをほどくのでベクトルが逆向きだ。
振袖の内側の肌にあたる部分、手首あたりに茶色いシミがあった。たぶん僕が想像するに、飴玉を入れて、溶けてシミになったのだと思う。勝手な想像です。僕はほどきながら、布とコミュニケーションを取った。
昼はスタッフが作ってくれたカレーを御馳走になった。
帰りのワゴン車で、作業所にいたときの自分のその日の感想を書くノートに書こうと、他の人のノートに紛(まぎ)れている自分のを探して手渡してくれた女性を変に意識した。周りの女性も反応していた。
これはいかんと思った。ここではそういう変な意識の仕方はダメで、人間として接するのを大事にしないとなと思った。
なんせ女日照り歴24年、大ベテランの僕なので、あせりも、飢えもある。格好悪いが、おおいにあせっている。いかんが、そういう心境が迸り(ほとばしり)出てしまう。
さっき書いたように人として接するのを第一にしないと。そうはいっても飢えと乾きが苦しめる。マスターとションベン(慰め)が友達か?
2016年5月7日(土)
作業所お休み:
もりもとへハスカップジュエリーを買いに行った。母の日のお菓子。それと豚汁を作った。
家族でやっている「よんろのご」だけれど、48問目くらいで難しくなってきた。囲碁らしくなったというか。取ったり取られたり(ゲームの中では赤りんごと青りんごになっている)、相手の順番の分も考えないといけない。そして自分が勝つように、相手も勝つように考えて、最終的には自分・赤りんごが勝つように打っていく。今日から1日1問になった。そんなに余裕がない。
献上博多織の技と心、小川規三郎、白水社、2010
道路が一番わかる、窪田陽一監修、技術評論社、2009
がbookoffから届いた。どちらも楽しみだ。読んでいない本が多すぎて混乱している。最近、本を読む気力、余裕がない。調子が悪すぎた。
地元で織りを学ぶ機会がない。京都造形芸術大学 通信 の染織コースに興味を持った。よさそう。また妄想がはじまったか。病気か。