mother 5 : I love

追記:
家に帰ると母は、建築屋は怖いよみんなわかってしまうんだと言った。介護も怖いよと言った。嫌な記憶なのだろう。被害者意識が強く、孤立していた母らしい言葉だった。




平成29年10月29日 日曜日 ☆あり


 今日は病院とか休みで作業所へ出かけた。復帰できるかとも思ったけれど、織りと雑用をこなした。あまり織りは集中できていなかった。雑用もいまいちだったけれど、回した。



 帰りにジュンク堂


・ケースワークの原則(援助関係を形成する技法)、バイステック、誠信書房、2006



 を買った。パラパラめくり、最初のほうに、



引用:

p19
~クライエントが具体的あるいは物質的サービスを求める場合であっても、ある種の不快な感情がクライエントの中には存在している。~

p20
~クライエントが共通にもっている人間としての基本的な七つのニーズから生じている。~
(1) クライエントは、ケースとしてあるいは典型例として、さらにある範疇に属する者として対応されることを望まない。彼らは、一人の個人として迎えられ、対応してほしいと望んでいる。





引用者:kurage0147130:

 ここまで読んでというか、ここだけ読んで購入決定。母がホテルに行って、見守ってやる、みたいなのやめてよね、と抗議した気持ちが書かれていた。母は、僕の母を認知症のくくりで見て保護しようという態度が気に入らなかったとわかった。

 そして僕が家事とか周りのことをやっても、反発する気持ちはどこかにあると。これは、僕自身がそう言う気持ちを持っているのでわかる。


 今日は、出かける前に母に豚大根作ってくれると頼んでおいた。家に帰るとできていた。しょうゆを垂らす母のセンスもきっちりしていて、おいしいのができた。
朝作った目玉焼きのフライパンは洗ってあったけれど、ご飯は釜の中に入りっぱなし、皿は朝も昼も洗っていなかった。全部食べっぱなしだった。

母は正常と、ずれているところが共存している。



 車の検査証も持って来いという、僕が金曜日に取り上げたのを覚えていて、返せということ。明日のケアマネージャーの訪問もキャンセルしたいと言った。水曜日か木曜日に延期すると。役所の相談に、お金のことで出かけるらしい。まだ責務を背負っている。この辺は正常だ。もう寝た。


☆☆明日はケータイに興味を持ったと言って、マッサージ師の電話番号と名前を聞き出して(触って情報を抜き取る)、出張して来てくれるかの切り札にしたいと思っている。

母は家でするのは嫌だと言っていたけれど、疲れているから乗るかもしれない。そのマッサージの人が気に入っていたし、そうなれば訪問診察をしてくれる病院があったら、お医者さんもマッサージの一体としてカモフラージュしてもらって診察するという運びができるかもしれない。我ながらいいアイデアだと思うけれど、実際はアレンジが必要かもしれない。母はお医者さんが来ることを嫌っているだろうから、ごまかしたい。





 でも、母は、病院に連れて行かれるかもしれないと言った。薄々感じているらしい。自分がズレているのを。悲しい。幸薄い母さん。本当に報われることのない人生だった。母は、社交ダンスに打ち込んでいたころが一番輝いていたと思う。膝が悪くて断念した。

 障がい者は幸(さち)が薄いよ。世間の人はホテルで楽しんでいた。母はバイキングを朝食べたそうだけれど、夕食は遅く行ったので変なところで食べたとか言った。

迎えに行ったとき怒ったけれど、今朝は迎えに来てもいいと言ったよねと、僕が言っていないことを勘違いして、拡大解釈してこちらに水を向けてきたっけ。本当に俺ら割を食ってるよなあ。でも不満じゃないんだ。認識なんだ。ただそれだけのことだ。まだ戦っていくぞ、と思う。ギリギリのところを歩いて。




 本は、アマゾンレビューで最初の所が大事で何回も読んで使えるようなことが書かれていたので、どれだけ読めるかにかかってくるかもしれない。母との関係を黄金しておけば何かと回せると思う。