父に手のマッサージをさせてもらった。とてもよかった。


 母のところではただ話をして帰って、
 父のところではマッサージをしてみた。最初病室では父が寝ていた。それで自分に対して2度目のマッサージをオイルを使っては初めてのマッサージを本を見ながらやった。

・手のひらマッサージ、池田明子、主婦の友社  (DVDつき 心と体を癒す)

 それが結構生々しく動物的な行為だなあと思った。感触としては良かったです。こんな感じかなあと探る感じだった。




 そのうち看護婦さんが来て栄養を鼻の管から入れた。それでも父は起きなかったけれどそのうち目を覚ましたので、マッサージしてもいいかと聞いたら、いいよとうなずいた。いいよとはいっていないが。わかっているかわからないけれどやることにした。

 自分の時には右手で左手をマッサージしたけれど、父が右を向いていたので右手で右の手をマッサージした。大事だよというメッセージを込めようとした。丁寧にゆっくりやったつもりだった。一通りやって、父の手は開かないまま、握ったまま関節拘縮を起こしてたので出来る範囲でやった。
 左手もやっていいかと聞いたらいいよとのこと、うなずいた。それで調子に乗って左手もやってみた。丁寧にやろうと心掛けたつもりだった。




 終わって、マッサージさせてくれてありがとうと、父の耳元で言った。なぜか父の目に涙らしきものが溜まっていた。ティッシュで拭った。

 終わった感想として、余韻として、充実感があった。父とは音楽を聴くことを通して病室でコミュニケーションをとってきたけれど、父が興味を示さなくなって、新しい方法として導入した。僕の心にも良い感触が残った。とてもよかった。
 父に、今度は足もさせてね、みたいに言って帰ってきた。

 母も手のマッサージから許可を得てやってみようと思う。母は何というだろう。

 父に関しては、父の面倒を見るようになって、家にずっといたので、働きたいからデイサービスの回数を増やしてくれと頼んだら、父は応えてくれた。それで僕は働くことができた。
 今回も父は僕のマッサージを受け入れてくれた。どうもありがとう。看護婦さんには許可を得ておいた。今度の足も許可を得てからしようと思う。父は要介護5です。