作戦(普段を否定せず、足を一歩出そう)


「 作戦 」



 僕の不断の調子というのは、希望を目指そうというより、潰れている・低迷しているだと思う。ならば、作戦を考えよう。希望ばかり言っても、現実の不調という基本的な立場を考慮に入れないと理想論になる。それで、基本の立場が、潰れ・不調・低迷だとする。


 潰れ・不調・低迷を超えよう、抗おう(あらがおう)とする立場を基本パターンとする。少しでも超えられたら、成功と見なし、語・◎(語学成功)、手・◎(手芸成功)とカレンダーに書き入れる。何もしなかったら、○とする。なぜ何もしなくても○なのかというと、それが僕の普通の状態だから。×は使わない。失敗や不成功にこだわるのはやめたい。何もしないのが普通で、ちょっとでも超えられたら大成功とする。例え5分でも。語学の5分でも。すごくやって成功ではなく、ちょっとでも大成功とする。失敗・不成功は存在させなくする。基本の立場の軸足をずらせたことになる。


 僕の目標は、何もしないから、ちょっとでもやるという立場をとる。眠くて5分やっても大成功。大成功はカレンダーに◎。



 それから、僕は手芸をやるフランス人女性の写真を額(100円)に入れて飾っているけれど、この人たちと同じ立場に立ちたいという願望がある。けれど現実は手芸のスタートラインに立てていない。だからこれも同じく、彼女らと同じ立場ではないが基本ライン。5分でも手芸をやれば、仲間入りという立場に変更する。最初からこうなりたいというのではなく、彼女らに、5分でも手芸をやれば写真に向かって話しかける。元気とか、おはようとか、頑張ろうねとか。何もしなかったら、話しかけなくてもいい。基本の立場は溝があるのだから。溝があるのが基本ライン。そこから親しくしていこうという話しかけパターンが生まれる。話しかけるのは、5分でもやった場合。

 僕の基本立場は、ダメ・絶望・溝。これらをダメとしない。基本立場は○。これを動かすために◎がある。失敗・不成功は存在させない。基本立場をダメとしない。これをそのままにしておく。基本立場は打ちのめされた状態。これが普通だ。超えることを目標とするより、ちょっと超えたらいいね、くらいのスタンスでいい。基本立場はダメだけれど、ちょっと超えてみようか、くらいの微々たる前進を目指す。ダメという否定は存在させない。ダメでも○(まる、肯定する)。基本立場を否定しない。


 要は、今日もダメだった、これはダメ、こういうのはダメを排除させ、存在させない。これらを基本パターンとして前提とした立場を日常にする。普段の状態を否定せず、そこから一歩足を出そうとする立場。


・結果を出すまで続けられる人のしくみ、西田一見、明日香出版社、2014
障害は予め想定しておけば乗り越えられる
p116
を参考にしました。