父への儀式・決別ならいいが

NHKBS 朝5時からのクラシック倶楽部でチラッと見た。ちょっと弾いたのを見た時から好きだった。

イリーナ・チュコフスカヤ irina chukovskaya



 4週間走っていなくて、今朝走りに出かけた。登りは一生懸命やったが、あとは近道をして帰ってきた。今日はならすつもりだった。

 父の顔をタブレットで見た。だいぶ歳を取った感じだったが、意識ははっきりしていて、調子は良さそうに見えた。

 カウンセリングを受けて、近況を話したのち、地下室の治療をして頂いた。何も決めていず、緑のような空色のようなフェルトを敷いた階段を降りて行くと、名曲アルバムに出てくるようなゲーテの家とかモーツァルトの家のような白いドアがあった。貴族の部屋のようなドア。それを開けると、部屋自体も貴族の部屋のように白い壁、照明があり豪華な部屋だった。
 今までコンクリート打ちっ放しのような殺風景の部屋だったのが、一気に豪華になった。

 父は真顔で立っていた。僕は最近の自分の課題の男としてダメだというのは父のものだから、父に返したいということを言った。そして、施設で使っているもののような買い物籠・白い物入と茶色い取っ手に、黒いビニール袋に入った・昔のごみ袋45リットル 男としてダメだのごみ袋を入れ持ったものを、父に返しますと父に手渡した。父のものだから父に持ってもらいたいと。

 また、父の不機嫌なのも、父が不機嫌なだけで、僕も母もまったく落ち度がなく、父が不機嫌なのは父に原因があると、これも父に持ってもらおうと、白い買い物かごにごみ袋に入った父の不機嫌を手渡した。父に持ってもらいたいと。父はこれも受け取ってくれ、両手が2つの買い物籠で塞がった。重そうにも見えなかったし、嫌がったりしもしなかった。
 それはタブレットの今日の父のように普通の顔をしていた。父にお返ししますと手渡した。まるで儀式のような僕はダメだと/不機嫌の手渡しだった。

 今日は部屋の豪華さと、父との決別のような行為で特徴づけられた、とても分かりやすい心理療法でした。カウンセラーの先生とも長く関わっていますが、とてもわかりすく絵に描けるようなハッキリしたものだった。

 カウンセラーの先生に、軽くなったかと聞かれたが、実際の僕は首も潰れているしそんなに変わらなかった。でも心持ち軽くなった気もする。長くお世話になっているけれど絵面・えづら としてこんなにはっきりしたのは珍しいことだ。先生には、父と別の人生をそろそろ歩んでもいいのではないのか、みたいなことを言われたが、今の僕にはそんな余裕もなかった。本当にそのようになれればいいなあとは思う。