レジリエンスを育む:引用と感想

レジリエンスを育む、岩崎学術出版社

引用:p143:~望んだ結果をもたらす力や体験の成果に影響を与える能力の欠如を体験したり知覚したりするほど、環境は「脅威」と捉えられ、防衛的適応が強く働くようになる。

引用:p145:~そして、発達性トラウマを持つ人は、こうした防衛的適応により、自身の身体や反応を制御できないと感じるところまで、究極的に追い詰められているのだ。
 では、想像してみてほしい。親戚が訪ねてきたので、お茶を飲もうと思い、ガスコンロに水を入れたやかんを置く。お茶を入れるのに完璧な温度のお湯を沸かそうと思い、ガスコンロに火をつける。あなたは、訪ねてきた親戚と親密な会話を交わし、一緒に美味しいお茶を飲もうと、お湯が沸くのを楽しみに待っている
ところが、突然湯が激しく沸騰する。あなたは瞬時にコンロに走り寄るが、火を止める時に不運にもひどい火傷をしてしまう。
親戚は、火傷の処置のためにあなたを救急処置室に連れて行かなくてはならなくなる。
この体験の後、あなたは火傷するかもしれないので、お茶を飲むことはあまりに危険だと決めつける。さらに、この訪問は明らかに悲劇に終わったので、親戚はもうあなたを訪ねて行きたくないと思う。あなたも、もう親戚を家に招くのはやめたほうがいいと思う。

これは、ある種の防衛的適応の暗喩と考えることができるだろう。~~防衛的適応は、その本質からして、人生を十分に生き、成長する能力を制限しがちである。
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引用者kurage0147130:最初に引用は、英語を勉強したり、スポーツを身に付けたりする目標に取り組むことや、能力向上の試みがどれだけ自信や自分に対する効力感を向上させるのに役立ち、トラウマ脱出の道具になるかということだと思う。カウンセリングの先生が、英語を勉強してみにつけることや外出する行動範囲を広げることを奨励するのも、この辺から来ているのかもしれない。

 2番目の引用は、この暗喩を笑えない点だ。普通の人は笑える。でも僕は、この文章は極端だが本質をとらえていると感じる。僕の制限は、すべてこの暗喩と同じ直線状にある。周りに対する恐怖やしり込みする姿はこの例えと何ら変わらない。あまりにわかりやすく、本質をえぐっているので載せました。素晴らしいです。
<おわり>