言葉がなくなりそうだ。


 今日は、作業所でボールを縫っていて、握力が落ちた。全く進まなくなった。いつものパターン。調子が悪い。

 糸がすれているので、やり辛く、切れやすく、それは放棄した。別のにしたら調子も戻っていった。

 そしてそれを中断して、着物の糸取りを命じられた。ボスが買い付けた道行コートだった。ミシンだったが、下糸が白く、上糸は生地と同じ朱色でやりやすい。そこが救いだった。

 こんなに裏仕事が多くて、裏仕事専門なので、カメムシが机の上でひっくり返って何も掴めずバタバタしてあがいているように、僕も無力感でもがきたくなった。完全に裏返ってしまった。


 ギターでも触って憂さ晴らしをしないとやっていけない。このままでは発酵しそうだ。納豆のように。