女性的なもの。

・父の入院している病院が変わった。転院しました。

 僕にとっては一大イベントだった。疲れたし、昼食の時間が遅くなった。

 電気、水道、テレビ、新聞の名義変更をした。支払い変更と。

 僕の支出は増える一方になった。だんだん自由は利かない。


・ 作業所では、織りで作る動物の生地づくりをやらせてもらっている。5枚のうち2枚はボスの指定の柄で、3枚目が糸をボスが選んで、織りはその中の色を使って自由にやらせてもらっている。

 それを織っていたら、先輩女性に〇〇さんて、かわいいの作るね、と言われた。私だとそうはいかないと。
 僕は一応男なので、かわいいのをつくると褒められてもあまりうれしくないなあと、直接は思った。

 けれど振り返ってみて、僕はかわいい柄をつくろうとしていたし、女性の服を縫ってみたいと言う野望もあるし、かわいいのをつくるのは僕にとって欲求の中にある。だから褒め言葉として有難く受け取ったらいいなと思った。女性的なものを作りたいと言う欲求はある。ねじれている気もするが、僕にとってはそういうことだ。
 ボスからこれからも女性的なものをつくるのを任されるといいな。アフーン、イヤーン。気持ち悪いか???!!! 。



・ 織りの教室からマフラー展開催のお誘いの手紙が来た。やめたけれど、マフラー展には来てね、と言うニュアンスらしかった。全く来ないのかと思っていたので、意外だった。僕には織り教室に通う余力は今はない。父の病院が交通機関の不便なところにあるのでなおさら余裕がない。マフラー展には出かけるだろう。一応糸はつないでおきたい。