裂き織り

・ 父が、ヘルパー様から施設様への時間帯に施設へ行かないとごねたらしい。朝からそのようなことを言ったけれど僕は休めないので、ほったらかしにして出かけた。

 父は施設長様に連れられ帰ってきた。ものすごく有難かった。今日も、スタッフに僕がミスしたそぶりをするや否や駆け寄られじっと眺められたのだった。ミスがないことが分かりすぐ去ったけれど。僕の立場、作業所のみんな・スタッフの受けは最低になっている。

・ 今日から裂き織りがスタートした。そのスタッフ様に緯糸・よこいとを選んでいただき、その中での選択を任され織っていった。その選択の自由さは前の作業所では布ハンガーの時に発揮された。僕は芸術家気取りで、すごいのを作っている気分で得意になって、色を使っては悦に入っていた。社長夫人に全部壊されたけれど。僕が自分で分解した。そんなことを2年くらいやって、最後のほうでやっと、色デザイン選びではなく技術が大事というのを感じとった。最後は敵対する人にも教えを乞うた。僕も人間らしくなった出来事だった。

☆☆ 今回裂き織りをやらせて頂いて、失敗しないよう、目を飛ばさないよう、端をミスしないよう5割の力を入れ、後の4割は目を詰める動作・櫛で手前に押して潰していくその作業に4割、最後の1割がデザインと色選びだと思ってやっている。この考え方を捨てなければ僕はきちんとしたものを作れると思う。

 心で布選びをしているので、今回は目を飛ばさなければ失敗させないと思う。慎重に行きたい。

 今日はテーラーSG氏のアイロンがけを後ろから見た。僕の10倍のエネルギーを注ぎ込んで作っていた。僕はテーラー氏には何も言う権利を持たないことを感じた。頭が上がらない。

☆ 今日は普通に過ごせてとてもありがたかった。いつか父の介護パンツ内ブラブラを牛の乳に似ているので引っ張って掴んでやりたい。けれどそれをやったら、父との関係は修復されないだろう。妄想で終わると思う。