眺め / ヘルマン・ヘッセ 庭仕事の愉しみ

2014/9/4(Sat)


・ 昨日は部屋で初めてレースのカーテンを開いて過ごした。今まで覆っていた。他者に圧倒されてきたので、余裕が今までなかった。昨日は気分が変わり開いてみた。

 外の借景が見え、紅葉した葉っぱとか木々が見えた。僕はこんなにいい景色の所に住んでいたのかと驚いた。今までずっと追われてきたので、昨日は1年に何遍かのリラックスした時間を15分くらい過ごした。
ツィメルマンショパンを聞きながら、雨降りの外の紅葉した木々を眺めた。ゆったりとした、しみじみした時間を過ごした。



・ 今日の作業所は、リラックスして過ごした。1年に何回かのよい日だった。こういう日ばかりだといいのだけれど、たいてい追われている。排除される立場というのを背負い続ける。それとの葛藤が僕の核になっている。


・ 今日は帰りに文房具屋に寄り、ポストカード立てを買った。さよなら銀河鉄道999のハガキを飾った。今まで所有してきて、どうしたらいいのかわからなかったけれど、飾ればいいのだと思い買ってみた。

 飾ってみて、心のモヤモヤが融けるような、やさしい気持ちになれた。当時の劇場で買い、パンフレットも持っていたけれどボロくなって捨ててしまった。失敗した。松本零士のサインは持っている。飾ってます。鉄郎は僕のヒーローで、メーテルはアイドルということに僕の中では成っている。アクリルのハガキ立てです。





・庭仕事の愉しみ、ヘルマン・ヘッセ/V・ミヒェルス編、草思社、1996
p52

刈り込まれた柏の木

 樹よ なんとおまえは刈り込まれてしまったことか
 なんと見なれぬ奇妙な姿で立っていることか!
 おまえの心に反抗と意志のほかは何も残らぬほど
 なんとおまえは幾百回となく苦しんだことだろう!
 私もおまえと同じだ 切り取られ
 責めさいなまれた人生を放棄せず
 悩まされ通しの惨めな状態から
 毎日新たに額を光にあてている。

 私の心の中の柔らかく優しかったものを
 世間は罵倒して殺してしまった
 だが私の本質は破壊し得ない
 私は満足し 宥(なだ・引用者が読みを入れた)められた
 幾百回となく切り刻まれた枝から
 我慢強く新しい葉を萌え出させた
 そしてどんな苦しみにも抵抗して
 私はこの狂った世界に恋し続けている。


引用者(kurage0147130):なんか代弁してくれているような、肩入れできる詩です。書かれている、このあたりの文はみな好きです(p49の「木」という題のもの。p52のこの詩まで続く)。読書自体はp98まで進みました。