受けて立つ というと格好良すぎる。


 2014/7/16(Wed) 



 坂東玉三郎にうつつを抜かしている間に、作業所では女の人がぶつかってきたり、雰囲気が悪くて排除の流れが漂っていて、僕ははね返そうと躍起になった。暗い顔をして、下を向いて、キーワードを探していた。男しかないかなと最後は思い始めた。弱い男が候補に挙がった。

 高倉健の映画のタイトルの交通機関の場所でも、攻め込まれそうで、食事をとって歩き始めた。弱い男で顔をよく見て、喧嘩になっても殴られも、受け止めてやっていこうと、気持ちを高ぶらせて歩いていた。モードに入った。


 前方から女性が来て、道をふさいだ格好になったけれど、僕は受けて立つ身なので止まるわけにはいかず、蹴散らした。前の女性のかかとも蹴っ飛ばして進んだ。切符を通すところで、最初の女性がくそ野郎ばか野郎しねみたいなことを抜きざま小声で言った。
僕は喧嘩したり強がっていたわけではなくて、ノイズを排除しただけだったので、どーも、どーもと声をかけた。その女性は消えた。


 混雑でも、まわりの顔をよく見て、喧嘩は殴られても受けます態勢で歩いた。

 高速交通機関の中では、まわりの圧力を受けようと、排除しようと、両方の気持ちで周りの様子をうかがっていた。そのうち見慣れない家々が立ち並び、一つ乗り越したことが分かった。反対側に回ったらすぐ来て、乗れた。15分くらいのロスだった。


 なんだか大変だったけれど、おかしかったな。けっこうはね返せるもんだ。かなり不利だった割には善戦したし。笑って明日を迎えられそうだ。今だけ明るい気持ちでいる。