嘘つきな弱い僕

2014/7/9(Wed)
 
 昨日は作業所で、ブルズの10年以上前のレプリカを渡した。僕は12年くらい前、いきがって、大きく出ていた。だからこのレプリカを処分するときも、その時の気持ちを引きずっている部分があった。僕は渡したことによって強くなるのではないかと思った。立場が強くなるのではと。
手芸が上手くなれば強くなると。英語ができれば強くなると。


 けれど、発想が入れ替わり、弱い男で行こうと思った。僕は弱い男だし、強くなることはない。何をしても弱いと。死ぬまで弱いままだと。

 今日思ったのは、人間みな弱くて、弱い人間しかいないのではないかと。強い立場を打ち出している人は、忘れてしまっただけで、本当はその人も弱いのではないかと。どんなことがあろうと人間は弱いのではないかと。



(お医者さんに見せる日記より。)


7月8日(火曜日)

 作業所ではメンバーに、こえだちゃんのかさなるおうち、という玩具の持っていたバナナくんに、恋人(僕がこえだちゃんという恋人を作った)のこえだちゃんを買い足したと言った。2つ繋げると、机の上が華やかになり明るくなった。楽しい感じになった。バナナくんだけでは淋しかったと、そう言った。



7月9日(水曜日)

「 ・草取り ・作業所 」

 作業所で、坂東玉三郎やピーターが好きだとメンバーに言った。

 スタッフ(アニアを集めている)にも、アニアという動物フィギュアのカバと象を買ったと言い、それより女の子のおもちゃ・こえだちゃんの方が好きだと言った。

 僕の立場は、女のようにナヨナヨした男、という立場を打ち出したことになった。

 これらは加藤諦三の、心の弱い部分を見せる、嫌われるのを恐れないという、克服のためのチャレンジだった。嫌われても、辞めても、とりあえずボロイところは出しておいた。


 系列の作業所のスタッフにも、僕のブログを読みたいと言われて拒んだのを公開することにした。 とりあえずオープンにする方針にした。

 ダメもとで、やるだけやることにした。




(日記引用者):今日は作業所で女性に、私も、こえだちゃん集めようかしらと言われ、僕がこえだちゃんと一緒に手芸のハサミを買い、シャツを作っていると言った。女性は、洋裁は難しいよね、と言い、僕はそれにこたえて難しいと言った。

 嘘だった。嫌われまいとして嘘を言った。僕は簡単だと思っている。失敗はするけれど。



 僕はちょっとうまくいくと強く出ようとする。簡単だよ、僕は上手いよと。それは、自分と向き合わず、実力を知らない僕が、自分を強く思い、強く見せようと思ったから手芸は簡単だなんて思った。

たぶん本当は、僕は手芸は弱い男で向き合い、弱い男として手芸をやろうとし、上手くいっても手芸に対して弱い男で行くことが僕の正解だろうと思う。いきがって、簡単だと思ったのだろう。その気持ちをごまかして、相手に合わせた。嘘をついた。僕はずるかった。


 弱い男というキーワードが僕の根幹で、ものすごく重要で、いつも思っていないと簡単に嘘つきに転落するそういう、いきがっている僕だった。